ネットワークの勉強のために読んだ。
勉強したい分野の一つにネットワークがあり、何かよい本はないかと探していたとき、以下のツイートが流れてきた。
twitter.comTCP/IPをコンピューターの側面から理解したい人にはしつこく『基礎からわかるTCP/IP ネットワークコンピューティング入門』をおすすめしています。ぼくが前職でつくった本のなかでもとくに自信を持っておすすめしたい本のひとつ。https://t.co/rx1lCFPgeQ
— keiichiro shikano λ♪ (@golden_lucky) September 2, 2019
鹿野さんがここまで言うなら間違いないだろうと思って購入した。
このツイートがなければ本書を知ることはなかっただろうし、ネットワークへの興味が薄い時期だったら見逃していただろう。やっぱり宣伝は大切だ。あとは信用。信用があるからこそ、宣伝が意味を持つ。
コンピュータ同士がどのようにつながって通信を行っているのかについて、基本的なところから説明されている。まさに自分が知りたいことだったので、よかった。
断片的な知識がつながってきて、モヤモヤしていたものが少しずつクリアになってきた感覚がある。
ネットワークの説明を読んでも分かったような分からないような気分になることが多いのだが、本書は分かった気にさせてくれる部分が多い。ブラックボックスにせず、具体的な仕組みを解説してくれるからだろうか。
単なる用語の説明ではなく、何のためにそのような処理を行っているのか、その処理の意味や役割についても説明しているのがよい。入門書ではそれが大切だと思う。
例えば、送信先の機器を一意に特定するための値として、なんでIPアドレス
とMACアドレス
の2つがあるのかよく分かっていなかったが、それぞれの役割や使われ方について説明されており、自分なりに納得できた。
ネットワークの入門書ではあるがコンピュータについても章が割かれており(第3章)、これも出来がよかった。コンパクトな「コンピュータシステム入門」のような内容で、自分のような初心者にとってはこれだけでも読む価値がある。
インターネットを実現するための技術としてTCP/IP
は今後も使われ続けるだろうし、HTTP3
やQUIC
のような新しい技術も既存の技術の延長線上にあるわけだから、ネットワークについて学ぶのは投資効率がよいと思う。
ただ、なかなか手を動かしづらい分野なので、それが難しい。経験上、何かを作ってみるのが最も学習効率が高いのだが、ネットワークの場合は何を作ればいいのだろうか。
今は他に作りたいものがあるのだが、ネットワークの知識が問われるようなものをいずれ作ってみたい気持ちもある。